四国八十八か所車遍路とは?

 
四国八十八か所を車を利用して参拝することです。
ここではこれから車での遍路を考えている人向けに、車遍路がどういうものなのか?ということについて副住職の体験を通して触れていきたいと思います。
 
歩きに比べると体の激痛があるわけでもないので楽なのは間違いないですが、朝から晩まで運転してお参りしてを繰り返していると、さすがに疲れました。
車の場合疲労は事故に直結しますので、無理のないプランを立てていただければと思います。
 
全寺院を車で行くことは可能なのですが、ロープウェイがあるところは多少高いお金を払ってでもロープウェイを利用することをお勧めします
ロープウェイを利用しない場合、車ではかなりの悪路を通ることになります。
また車で行くとはいえ、駐車場から本堂までの距離は歩かなければいけません。
本堂まで30秒のところもあれば、坂を登って行って30分くらいかかるところもあります。
車だからと胡坐をかかず、遍路に行く前には少しでもウォーキング練習をしておくことをお勧めします。
 
 
○日数  7~20日
 
かなりはばがありますが、札所が営業している7時~17時の間にお参りするとなると、最短で7日だと思います。
これは渋滞を全く考慮していないので、GWやお盆など、繁忙期はここからさらに遅れることになると思います。
2週間くらい時間をとれるのであれば、早すぎず遅すぎず一番ちょうどいいペースかと思います。
最長で20日としたのは、かなりのんびり周った場合でこのぐらいかかったことがあったからです。
8時~16時の間で昼休憩を入れつつお参りするのが次の日にも疲労を持ち越しにくく、最善ではないかと思います。
7時から17時までを一人で連日運転する場合、かなり疲れます。
 
 
○費用  1日1万円
 
宿泊費、食費でだいたい1人1日1万円くらいが平均的だと思います。
ここに別途交通費、納経する人は納経代がかかってきます。
安宿や粗食を繰り返してあんまりケチりすぎると、最悪の場合体調を壊しかねないので、無理のない範囲ですべきでしょう。
贅沢のし過ぎもいかがなものかと思いまが。(苦笑)
 
 
○宿の取り方
 
車の場合、歩き以上にその日の予定を確定しずらいと思います。
なので特別な理由がない限りは、当日の15時くらいの時点で今日行きつけそうなところで宿を探すと良いと思います。
県庁所在地や、大きな町、観光スポットに泊まる場合はインターネットを利用すればホテルはすぐ見つかると思います。
それ以外の辺ぴな場所に宿泊する場合は遍路のガイドブックを参考にした方が簡単に宿を探すことができます。
 
 
民宿・・・・・・1泊2食付きで6500円が相場です。素泊まりは4000円程度。掃除が行き届いている所からノミが湧いているところまで様々。事前に情報収集しておきましょう。
 
ビジネスホテル・・時期にもよりますが、素泊まりで5.6千円もだせば快適に寝れるかと思います。安すぎるところは管理が行き届いてないことも…。
 
 
そう考えると、一番気が楽なのは車中泊かもしれませんね。
 
 
○お参りの仕方
 
よほど古いのでない限り、基本的にカーナビ通りで大丈夫です。
また、たいてい標識があるため、車の場合は標識を目印にすると安全で、早く次の札所に行けることがほとんどです。
別途遍路のガイドブックを購入すると安心だと思います。
最初は東西南北が固定ではないため見づらいと思いますが、民宿の情報は詳細に記載されているため、宿をとる際には大変便利です。
 
 
○交通費
 
遍路道で高速道路を利用した方が良いのは高知と愛媛の一部の区間くらいで基本的には高速道路は通りません。
またガソリン代ですが、高知と愛媛が徳島、香川と比較すると若干割高な印象です。
 
 
 
八十八か所のある札所の住職の方が
「四国遍路をしていると嫌なこと、マイナスのことを考えなくなる。『次の札所にはどういこうか?お昼ごはんはどうしようか?今日はどこに泊まろうか?明日はどこまでお参りしようか?…』等々。不思議のお遍路のことばかり考えてしまう。家でのんびりしているとどうしてもマイナスのことを考えたりする人は多いと思う。だからそういう人にこそお遍路に来ていただきたい。マイナスのことを考えないだけで気持ちは自然と晴れてくるものです。」
 
とおっしゃっていました。
香川県に入ってからこのお方の話を聞いて自分の車遍路を振り返ってみて「その通りだな!」と思いました。
 
みなさんもぜひ一度、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?