四国歩き遍路 (徳島編)

 
四国の遍路を始める人のほとんどが、徳島から出発することになります。ここでは徳島県についてお話したいと思います。
徳島県は歩行距離が他県に比べるとそこまで長くないものの、「焼山寺」や「鶴林寺」、「太龍寺」といった、四国遍路屈指の難所が勢ぞろいしております。
正直、「焼山寺」は本当にしんどいです。歩き遍路が始まって間もない頃に焼山寺を登ることになる人が多いことも関係しているとは思いますが。
 
この焼山寺は要注意です。
前日は11番の藤井寺の近くの宿をとり、早朝から登山を始めることをオススメします。
 
 
次の要注意ポイントは鶴林寺と太龍寺でしょう。
この二つは一日に続けて参拝するお遍路さんが多いと思います。鶴林寺への参道は石畳の部分が多く、雨が降ると足場が滑りいやすくなり、大変危険です。
僕がランニングシューズで四国遍路に臨んだことをこれほど後悔したことはありませんでした。多少は底がしっかりしているトレッキングシューズの方が良いと思います。
太龍寺の下りは、慣れてない人だと「膝が笑う」なんてことを体験することになると思います。それくらい慣れてない人には辛い下り坂でした。
大事をとって、太龍寺からロープウェイで降りていく人もおられました。
 
 
太龍寺を過ぎると、そこからは比較的穏やかな道が徳島の最終地点、薬王寺まで続いていきます。
徳島県は宿の場所も良い間隔で点在しており、自分のペースを維持しながら歩くことができるかと思います。
最初から全力で行くのではなく、最初は20キロくらいにしておいて、歩き遍路での自分のペースを掴んでいただければと思います。
歩き方は千差万別です。王道とされてるペースが必ずしもその人に合うとは限りません。ただ、「山を登る際には1時間に10分は休憩する」ことは大切かと思います!
 
 
徳島を抜けると修行の道場、高知県へ突入することになります。インターネット上ではそういう記述はあまりみかけられませんが、多くの歩き遍路の方々がここで挫折していきます(宿のおっちゃん談)。
歩き遍路は荷物を少なくすることが求められます。2週間ほど歩き遍路をしてみて、「要らない」と思ったものに関しては自宅に送り返すと良いと思います。
 
 
 
 
◎焼山寺、鶴林寺、太龍寺の日程は要注意!
 
◎徳島で自分のペース配分を把握しよう!
 
◎要らないと思ったものは送り返そう!
 
 
※補足
まず、出発地点となる1番の「霊山寺」が最初にお参りするべき所だ!と思われる方も多いと思います。
たしかにこれはこれで正しいのですが、私は霊山寺の少し東の方にある、「種まき大師」から四国遍路を始めました。
小さい頃から四国での参拝をするとなれば、必ず種まき大師は訪れていました。素朴な佇まいで、とても雰囲気が良い所です。
霊山寺から5キロほどの所にあるので、もし余力のある方がいらっしゃれば、是非参拝ください。
この種まき大師で自分の中に仏心の種を蒔き、四国の遍路を通して芽を出し、花を咲かすイメージを持つと良いと言われたことがあります。
 
 
◎特に印象深い宿
 
越久田屋・・・7番~8番の間にあるお宿です。素泊まり限定。お風呂は近くの温泉まで連れて行ってくれる。何よりも宿のおっちゃんが気さくで楽しいお方です。
 
ふれあいの里さかもと・・・廃校を改築した宿泊施設。私は利用しませんでしたが、地元の方々がご飯を作ってくださったりと、お遍路さんの中でもすごく評判がいいです。20番鶴林寺の登山口まで送迎付き。
 
鮒の里・・・19番、立江寺の少し手前にあるお宿。荷物置いて鶴林寺などに臨むことができます。太龍寺の登山道を降りきった付近まで送迎してくれます。難所を荷物なしでいけるのはありがたいことですね。連泊する方が多いみたいです。